■ジャンル:ファンタジー、武侠、転生(異世界から異世界)
■作者:ジョンドンジョ
■原題:묵향다크레이디
■おすすめ度:★★★★★☆☆☆☆☆(5.0)
■異世界武侠漫画。おじさんが少女に変身。しり上がりに面白くなる!
墨香 DARK LADYとは?

韓国版(コミック原作)&英語版

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実は2部
ほとんどの日本人とって永遠に知ることのない情報ですが、この漫画第2部です。
厳密に言えば小説の第2部を漫画にしているようです。
1部は純粋な武侠小説
1部はどうやら純粋な武侠小説だったようです。
※武俠小説とは、中国の小説のジャンルで、武術に優れ、義を重んじる人を主人公とした小説の総称らしいです。
ざっくり内容を説明すると(読んでないから正確じゃないけど)
剣の腕を買われた主人公墨香(ダーク)は、何かしらの武術?組織に弟子入りします。
そこで10数年の修行の上、力を身につけていくダークですが、そのろくでもない性格が災いし裏切りにあい、記憶を失ってしまいます。
しかし、なんだかんだありモンゴル人との戦争も経て、超越者の境地に至ります。
その後記憶を取り戻し、教祖を強襲しその座を奪いますが、逆に異世界に飛ばされてしまう、、、というような感じです(笑)
⇩以下ちょっとネタバレ。
第2部は力を失った主人公の旅
異世界に飛ばされたダークですが、その強さは規格外。
元の世界に戻るためにやりたい放題にやります。
しかし、またそれが災いし、自分が忌み嫌っていた弱い存在(少女)に姿を変えられてしまいます。
人生をかけて手に入れた力を失ったダークは自暴自棄に。
そんな時、ある魔導士にいわれた『一度通った道ならば、戻るのも容易ではないか』という言葉聞き、再び修行の道へ歩むことに。
物語は3国の対立と歴史がメイン
物語的にはダークの修行というよりは、それを取り巻く世界、3つの国の対立に焦点が当てられています。
クラレス帝国、コリント帝国、トルビアがメインであり、三国志的なストーリーとなっています。
またタイタンという兵器の開発競争が繰り広げられ、世界大戦時の軍拡競争を彷彿させるような設定となっています。
感想
男は美少女にあこがれる。
男であれば、かわいいと感じる女性と、仲良くしたい、付き合いたい、結婚したいなど思うものではないでしょうか。
近年のアイドル人気をみても、自己と同化させるほどに応援する光景をよく目にします。
有名な精神科医のジークムント・フロイトが発表した心理性的発達理論の一つに、男根期というなんだかセクハラチックな区分があります。
これは子供が成長する過程で体験するであろう事柄を、定型的にまとめたものであり、男根期とは性に対する自覚、自分が男、女であるという意識を持ち出す時期を示しています。
男はいつ男になるのか。
女はいつ女になるのか。
ここで一つ気になるのが、男の自覚はあるが、美少女になりたいという願望もっている場合です。
皆さんはそんな気持ちになったことはありませんか?
人間が生物である以上、異性を求めるのは子孫を残すためという意義を持ちます。
よりよい子孫を残すために、非常に高い社会的価値である美しさを求める願望は容易に理解できます。
しかし、男という自覚がありながら、自分自身が美少女になりたい。
矛盾を感じます。
我が国日本には、美少女が主人公の漫画を恍惚とした表情で読み漁る男たちはたくさんいます。
憧れという言葉は「あくがる」が由来となった言葉です。
あくは場所、がるは離れる、心だけがさまよい出てしまうほどの強い気持ちを表しているという説もあります。
美少女への憧れ。
決して出会えない世界に住む美少女に憧れ、心だけが乗り移ってしまう。
そうして男は美少女となった気になり、手に入らない性的な感情を満たしているのではないでしょうか。
強い憧れが、美少女になりたいという願望を生み出しているのです。
つまり、かわいい女が好きという感情はいつか、美少女になりたいという願望にいきつくのです。
本作は、美少女になりたくないという変わり者のおじさんが、美少女となって異世界を旅する漫画です。
おわり
じわじわ面白いです。
おすすめです。
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