本記事では
会議の定足数について
会議の公開について
この2点を解説しています。
国会のルール
会期不継続の原則(国会法68条)
国会の会期中に議決にされなかった案件は、後会(次の国会)に引き継がれないという原則です。
一事不再理の原則
明文化されていませんが、一度議決した案件は再度審議しないという原則です。
例外として衆院の再議決があります。
定足数(最低限必要な出席者数)
国会(会議体)が活動するために必要な最低限の出席者の数のことをいいます。
どんな会議でも、人数がそろわないと中止になりますよね。
次の条文を見てください。
両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
第56条第1項
本会議(いわゆる国会)の場合、今は衆院が465名、参院が248名なので、この人数の3分の1が必要になります。
表決数(可否を決める数)
案件を通すかどうかを決めることです。
基本的には多数決で、出席議員の多数決になります。
同数の場合は、議長が決めます。
両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
第56条第2項
だから議長は投票できないよ。
議長の決済権ともいうね。
特別の定のある場合 (例外)
- 資格訴訟の裁判で議員の議席を失わせる場合(55条)
- 秘密会を開く場合(57条)
- 懲罰による議員の除名(58条)
- 衆議院での再議決(59条)
- 憲法改正の発議(96条)
定足数と表決数のまとめ
定足数 | 表決数 | |
本会議 | 総議員の3分の1 | 出席議員の過半数 |
例外1~4 | 総議員の3分の1 | 出席議員の3分の2以上 |
憲法改正の発議 | 総議員の3分の1 | 各議院で総議員の3分の2以上 |
委員会 | 委員の半数以上 | 出席委員の過半数 |
両院協議会 | 協議委員各3分の2以上 | 出席協議委員の3分の2以上 |
会議の公開
会議は公開が原則です。
委員会は原則非公開だよ。
委員長から許可された人は傍聴が許されているけどね。
両院協議会は?
例外なしの完全非公開だよ。
公開の原則はあくまで本会議を想定しているね。
具体的には傍聴、報道、会議録の公表を意味するとされます。
例外として、各議院は、出席議員の3分の2以上の賛成で、非公開にすることができます。
これを秘密会といいます。
両議院の会議は、公開とする。但、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
第57条第1項
会議の記録
会議の記録は保存され、原則公開しないといけません。
例外として、秘密会の中でも特に秘密を要するとされるものは、会議の記録を保存するだけでよいされています。
両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且一般に頒布しなければならない。
第57条第2項
表決の記録
各議員の表決は、出席議員の5分の1以上の要求があれば、会議録に記載しないといけません。
出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
第57条第3項
おわりに
国会らへんは数字が多くて覚えずらいですね。
総議員か出席議員かをまちがえずに、数字を覚えましょう。
読んでくれてありがとう!
読んでくれてありがとう!
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