【民法】私的自治の原則と意思能力について詳しく解説!

要約

民法には、権利能力平等の原則、所有権絶対の原則、私的自治の原則の3つの基本原則がある。
私的自治とは自分のことは自分で決めることができるという理念。
私的自治の前提にとなる能力を意思能力という。
意思能力がなければ、その法律行為は無効。
でもそれだけでは成り立たないので、制限行為能力者という制度がある。

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民法の基本原則

民法の基本原則とは一般的に、権利能力平等の原則、所有権絶対の原則、私的自治の原則、この3つのことを言います。
また、私的自治の原則からは契約自由の原則、過失責任の原則が導かれます。

私的自治の原則は理性的市民を前提に

人は自分の意思に基づいて、自分の生活(私的生活関係)について決めることができます。
自己決定権とも呼ばれます。

注意したいのは、自由に決められるということは、その結果についても自分で引き受けないといけないということです。
自分の判断である以上、誰のせいでもなく、全部自分の行いの結果とみなされます。

つまり、民法が思い描く”人”とは、理性的に判断し、意思決定ができる存在というわけです。
そこは上下関係もなく、自分のことについては、誰が相手でもすべてが対等、誰に命じられることもありません。

意思能力とは?

上記で既述したように、民法の指す”人”は理性的な判断し、意思決定ができる存在です。
このような私的自治の前提条件である能力を、意思能力と呼びます。

ごり子
ごり子

民法では必須の言葉だよ

でもこれって、なんか変じゃないですか?
”人”の中には、子供や認知症のおじいさんおばあさん、何かしらの事情で1時的にでも意識を失っている人など、どう考えても理性的な判断ができない人たちがいます。

意思表示をした時に、意思能力がなかった場合は無効

法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

民法3条2

民法では意思無能力者、つまり意思能力が欠けている人が行った法律行為を無効とすると定めています。

でもこれにも問題点があります。

  • そもそも意思能力がないってどういう状態か立証が難しい
  • 取引の相手側からしたら、あとから意思能力がないから無効ですと言われても困る
  • 意思能力がないとしても、本人にとって有益な法律行為までも否定するのはどうなのか
  • 意思能力があっても判断が容易でないこともあり、そういった場合はすべて自己責任なのか

これを意思能力の法理の限界といいます。

上記問題も踏まえて、民法では行為能力制度というものが設けられています。
詳しい解説は次の項で行います。

★民法入門まとめ
★公務員試験対策の目次
★おすすめの民法参考書
★使わなくなった参考書を売る方法

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