【憲法】議院内閣制とは?内閣の総辞職についてわかりやすく解説!

本記事では

議院内閣制とは?
他制度との違い
内閣の総辞職について

以上について解説しています。

目次
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議員内閣制とは?

ごり

議院内閣制ってなに?

ごり子

内閣(政府)が国会の信頼で成り立っている政体だよ。
内閣総理大臣も国会の指名で選ばれるし、大臣も半分以上が国会議員でないといけないからね。

ごり

それって三権分立になってなくない?

ごり子

確かにね。
分立してるとは言えないよね。
一応、国会は不信任決議で内閣の責任を問えるし、内閣はそれに対して解散で応じることができるから、対等であるとはされてる。

ごり

それでも大統領制と比べると、三権分立が弱いよね。

ごり子

三権分立は大切な原理だけど、絶対ではないよ。
あくまで何に重きを置くかによってかわるの。
日本は完全な分立ではなくて、緩やかに分立させて、政権の安定を目指しているんだよ。

議院内閣制の定義

18世紀後半のイギリスで自然発生的に成立した政体です。
その後の歴史の流れにより形態は変わっていき、選挙(有権者)→多数党→政府という形で民主主義を実現しました。
つまり議院内閣制は、内閣(政府)が議会の信任の上に成立し、議会に対して責任を負う政体と定義されます。

基本的には以下の3点が重要な要素となります。

議会(立法)と内閣(行政)は分離しているか
内閣は議会に対して連帯責任を負っているか
内閣が解散権を持つか(諸説あり)

内閣(政府)が議会に責任負うところが他との違い

議院内閣制の特徴は、内閣が議会に対して責任を持つことにあります。
つまり、議会が内閣の責任を追及して、不信任決議を行えば、内閣は総辞職か解散かを選ばなければなりません。

アメリカに代表される大統領制では、議会と大統領の両方が選挙されます。
そのため、弾劾という例外手段以外では、議会が大統領の責任を問うことができません。
もちろん大統領も解散権をもちません。

直接民主制で知られるスイスでは、会議政がとられています。
会議政では、政府は議会に対して服従することが求められるため、不信任決議や解散は存在しません。

野党(少数派)への配慮がないと成立しないともいえる

議院内閣制の下では、基本的に多数党(与党)が内閣を形成します。
つまり、議会で多数を握っている政党をバックに持つ内閣に対して、少数派である野党が不信任決議を行うことは非常に難易度が高いのです。

不信任と解散による議院内閣制のメカニズムは、野党の弱体化によっては正常に機能しないのです。

内閣の総辞職とは?

ごり

総辞職ってなんで辞めないといけないの?

ごり子

内閣は国会に信任で成り立っているの。
だから国会が内閣を信頼できなくなったり、選挙で国会の構成が変わってしまうと、内閣は正当性を失うよね。
それで総辞職することになるよ。

ごり

なんで全員なの?

ごり子

内閣は連帯で国会に責任を負っているからだよ。
1人でも大臣が何かで失敗や不祥事を起こせば、全員の責任に問えるの。
もちろん個別に問うてもいいよ。

ごり

じゃあ内閣は国会に頭が上がらないね。

ごり子

憲法では明確ではないけど、解散権が認められるとされるから、それで対抗はできるよ。

総辞職とはどういうこと?

意味としては文字通り、内閣のメンバー全員同時辞職することです。
なぜこのようなことが起こるのかというと、内閣は国会に対して連帯責任を負っているからです。
次の条文を見てください。

内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ

第66条第3項

つまり、内閣はその行政権の行使に対して、国会から問題を追及された時、それがどの省の問題であっても、内閣全員で責任を持たなければなりません。

学校で何か問題があった時に、連帯責任で関係のない人まで何かやらされたり、自粛させられたりすることありますよね。
それに近いです。

総辞職になる場合

内閣は、いつでも自発的に総辞職ができます。
例外として、必ず辞職しないといけない場合もあります。

  • 内閣不信任決議後10日以内に解散しなかった場合
  • 内閣総理大臣が欠けた場合
  • 衆議院議員総選挙後に初めて国会の召集があったとき

内閣不信任決議後10日以内に解散しなかった場合

不信任決議とは、「今の内閣の行政運営って良くないよね」と衆議院が決議することです。
これには不信任の可決と信任の否決があります。
不信任の可決は、「今の内閣の行政運営は信用できない」という発議が可決されることです。
信任の否決は「今の内閣の行政運営は信用できますよね」という発議が否決されることです。
次の条文を見てください。

内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

第69条

総辞職か解散か

内閣は国会に対して連帯で責任を負うため、不信任決議または、信任の決議案が否決された場合、総辞職しなければなりません。
もちろん内閣もなす術なしではありません。
10日以内なら解散権で対抗できます。
主権者たる国民に判断を仰ぐというわけです。

内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

第66条第3項
ごり子

あくまでこれは衆議院の話だよ。
参議院の問責決議にはこのような効果はないよ。

内閣総理大臣が欠けたとき

日本は議院内閣制を採用しているため、内閣の首長である内閣総理大臣を内閣自身が選ぶわけにはいけません。
国会にまた選んでもらわないといけません。

内閣総理大臣が欠けたとき、(中略)内閣は、総辞職をしなければならない。

第70条

衆議院議員総選挙後に初めて国会の召集があったとき

内閣総理大臣を指名するのは国会です。
またこの指名に関しては衆議院に優越があります。
その衆議院が変化した以上、内閣はもう一度判断をしてもらわなければなりません。
70条の後段をみてください。

………又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。

第70条後段

総辞職後の内閣

総辞職したからといって、内閣が消滅しては行政運営に支障が出てしまいます。
71条をみてください。

前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。

とりあえず職務は続けます。
ただし、日常的な事務処理を行うこととされ、重要な政治的決定は行えないとされています。

ごり子

読んでくれてありがとう!

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