本記事では
- 権力分立とは
- 三権分立とは
- 三権の関係
- 国民と三権
以上に関して解説しています。
三権分立とは?


三権分立ってよく聞くけどなんなの?

国の権力を1つに集中させないための仕組みだよ。
立法、行政、司法の三つに分けるのが三権分立だよ。

なんで分ける必要があるの?

権力の暴走を防ぐためにあるよ。
例えばあなたが王様でなんでも決められるとしたら、何をしでかすかわからないでしょ。

自制できるけどなあ、、、

みんなそう言うけど、歴史的には悪い方に行きがちだよ。
だから誰かが監視していたほうがいいの。

じゃあその監視する人は誰が監視するの?

そうだね。
監視する側も暴走しちゃうかもしれないね。
だから三権分立が適しているの。
3つの権力が互いに監視し合うことで、互いの暴走を防ぐことができるでしょ。
権力分立とは?
権力分立とは、国家権力による権力の濫用を防ぐために、区別分離し、相互監視させる仕組みをいいます。
互いに抑制し合い、暴走を防ぎ、国民の人権を守ろうというものです。
- 権力の区別と分離
- 権力相互の抑制と均衡
三権分立とモンテスキュー
近代的な権力分立を体系化した人物にフランスのシャルル・ド・モンテスキューがいます。
彼は『法の精神』で、国家権力を3つに、今でいう立法権、行政権、司法権に分類しました。
日本国憲法における立法権

日本国憲法では、国会が立法権を担います。
国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
第41条
国民(主権者)に選挙された代表者たちの会議が国会です。
法律を制定できます。
行政権

行政権は内閣が担います。
行政権は、内閣に属する。
第65条
行政権は、司法、立法以外の国家機関とされます。
内閣はそのトップにいる機関で、内閣総理大臣を長としています。
身近に言えば、市役所や学校の先生もこのグループです。
司法権

司法権は裁判所が担います。
すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
第76条1項
三権の均衡

国会と内閣は結びついている
- 内閣総理大臣は国会議員の中から選ばれる(67条)
- 内閣を構成する国務大臣の半分以上は国会議員から選ぶ
- 内閣は連帯して国会に責任を負う
日本の場合は厳格に分離していません。
国会と内閣は結びついており、これを議院内閣制と呼びます。

日本だけが特殊ってこと?

日本は緩やかな三権分立をとるイギリス型の議院内閣制といわれているね。
別に特別ってわけでもないよ。
厳格な三権分立はアメリカ型の大統領制だね。
内閣の総辞職と解散
国会は内閣に対して「信用できない」と不信任を突きつけることができます。
不信任決議が可決、また信任決議が否決されると、内閣は総辞職しないといけなくなります。
ただし、内閣は10以内であれば衆議院を解散できます。
国会→不信任 解散←内閣

参院は?

解散もないし、総辞職にも追い込めないよ。
裁判所は違憲審査権をもつ
違憲審査権とは、法律や命令などが憲法に違反していないか審査し、判断できる権利です。
国会が法律を制定しても、裁判所によって無効と判断される可能性があります。
行政も、命令や規則などを裁判所によって審査され、無効とされる可能性があります。
国会は裁判所に対して弾劾裁判所を設置できる
唯一裁判官を罷免できる制度が、弾劾裁判所です。(64条)
国会の権限でのみ設置ができます。
内閣は最高裁長官を指名する
司法権のトップである最高裁判所長官は内閣の指名により天皇が任命し、その他の判事は内閣が任命し天皇が認証します。
最高裁判所の人事権は実質、形式的には内閣が握っているのです。
国民と三権
- 国民は国会の構成員の議員を選挙
- 内閣は世論に影響をうけます
- 最高裁判所の裁判官は国民審査により職を奪われる可能性があります

おわり
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